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敷金問題研究会
第3回 委員会/委員レポート
第2回 原状回復特約に関する考え方
第1回 賃貸住宅管理会社アンケート調査
 
 ■■第3回 委員会/委員レポート

井出喜久美
敷金診断士
四国地区において特有だと思われる敷金等の諸問題について
土川  保
敷金診断士
関西地区の賃貸契約に関する敷金清算等の諸問題について
長谷山 裕
敷金診断士
山形県内陸部における敷金・礼金の現状
平田 亮二
敷金診断士
福岡地区において特有だと思われる敷金等(敷引き)の問題
 
敷金問題研究会 四国地区委員会 委員 敷金診断士 井出喜久美
 
< 四国地区において特有だと思われる敷金等の諸問題について > 
 四国地区では、首都圏に比べると敷金返還をめぐるトラブルはあまり見受けられず、契約書記載事項を忠実に受け入れる借主がまだまだ多い。故に契約書の内容も貸主本位の内容となっている物が多く見受けられる。
当地区では敷引が一般的によく見受けられる。最も多い敷引は、賃料1月分・賃料2月分・業者による美装工事を行う。などだが、他にも敷金の清算を特約事項に追加記載することで借主に余分な負担を課す契約も多く、どれも借主への重要事項説明の際には理解を得るのに苦労している。
私が媒介した大手会社貸主の普通賃貸借契約で敷金返還トラブルが起こった経験がある。 契約書には、違約金に関する事項が記載してあり、「1年未満の解約の場合は短期解約違約金として賃料1月分相当」と記載されていた。契約前の重要事項説明の際に私がこれを読み上げ、借主は文章に目を向けうなずいて聞いていた。入居後8ヶ月ほどで借主の都合で退去が必要となり、大手貸主は契約書に基づき違約金を敷金より相殺すると説明。借主側は、「1ヶ月前告知は果たしている。短期解約違約金の意味が理解できない。」と大手貸主へ抗議。私は仲介した取引主任者として借主と大手貸主との交渉にあたり、普通賃貸借に期間の違約金を発生させたことが問題として、特約事項に納得のいかない借主の言い分を聞き入れて頂き和解した。 以後、貸主本位の特約事項の記載がある場合には、何度も繰り返し説明しきちんと納得して頂いてから契約を交わす様に努めてはいるが、説明する私自身が納得のできない敷金の清算に関する特約事項は今も多く存在している。
当地区には更新料はあまり定着していないが、大手会社の契約書には更新料の記載が見られる。平均1.5万円。新築物件では3万〜賃料1月分の更新料が見られる。地域に浸透していない更新料は更新時期とともに借主を焦らせてしまうのか2年を迎える頃には、退去をするか更新料を払って継続するかどちらかを選択しなくては。と別の物件を視察しに不動産会社を回ってくる借主を見ることがある。更新料の発生する物件を賃借してしまった借主はいずれにせよ余分な労力や出費を課せられている。                                                

礼金においては、地域によってまちまちで西讃地区ではあまり浸透していないため、借主から「礼金って何?」「敷金と違うの?」と質問される。こういった曖昧な解釈が退去の際のトラブルの引き金になるのだなと予兆する。敷金のみ発生する物件を勧めるようにはしているが、不動産業者はその物件だけに徹底するのも難しいのが現実。敷金・礼金・敷引・更新料の違いや意味を理解して頂けているか、敷金の役割を事前に把握して頂けているかは入居時に携わる不動産業者が大きく左右する。
曖昧なまま入居し敷金トラブルに巻き込まれた借主の助けになれるよう敷金診断士の活動を続けていきたいと思っています。 
 
敷金問題研究会 関西地区委員会 幹事委員 敷金診断士 土川 保
 
< 関西地区の賃貸契約に関する敷金清算等の諸問題について >
  関西地区には独特の金銭感覚や商習慣があり、合理主義で損得勘定を好むが故に訴訟は経費損だから嫌うという気性があります。また敷引契約というのは、関西らしい曖昧でありながら強引な契約だと思います。
相談時によく質問されるのが、「敷引き金で、修繕代金は充当されるのか?」と聞かれます。答えは家主によっては、充当されて敷引き金以上の修理代金は請求されません。しかし少数派です。相手によって請求をしている場合もあります。つまり「支払いそうな人からは貰う。ややこしいうるさい人には請求しない。」という事です。診断士同席立会いの時に、タバコの汚損が酷く汚損も酷くても、管理会社担当者は、「敷き引き契約ですし長年住んでいれば通常ですから修繕等は、無いです請求0円です。」と言われることもよくあります。ややこしいから逃げたいのではないかと思います。診断士が立会い同席するだけで原状回復費用が無くなるのですから借主はびっくりです。さらに敷引き金が高額だと思うのであれば貸主に、本人交渉の敷引き金返還請求し結果返金されて再度びっくりされます。
しかし、敷引金とは、礼金・更新料みたいなものと主張し不当な原状回復費用を当然に請求する家主や管理会社等がいます。さらに悪質な仲介業者は、借主を見定めて、鍵交換代金・ハウスクリーニング代金・消毒代金を、このマンションの賃貸システム上必要条件であるとして、契約時に支払いさせて、しかも実際に作業をしているか疑問な場合もあります。最近の賃貸契約は、敷引き金返還請求対策として礼金契約に切り替わってきています。相談案件の中には、敷金20万礼金60万という契約もありました。おそらく従来契約が、敷金80万敷引き60万から敷引き金返還請求対策で、高額な礼金契約に変更になったのだと思います。
今後、礼金契約が主流になっていますので、退去時の原状回復費用の請求が増える可能性が考えられます。また経営難から任意売買や競売される物件も増えて、「突然対応の悪い管理会社に変わって立会いが不安です。」と言う相談も増えてきています。退去立会いに、不安を抱えている借主にとって診断士の活動は、さらに期待されています。 
 
敷金問題研究会 東北地区委員会 委員 敷金診断士 長谷山 裕
 
<山形県内陸部における敷金・礼金の現状>
 私どもが商圏としているのが、山形県でも県庁所在地山形市がある内陸部ですので、ごくごく限られたエリア事情しか把握しておりません。
ましてや東北地方となると各県、各エリアによって、さまざまな敷金・礼金の仕組みがあると聞きます。
山形の内陸部では、敷金2ヶ月、礼金ゼロというのが一般的です。
賃貸借期間は、他地域同様に2年が通常で、契約当初から短期賃貸借の契約でなければ、1年以内での退去、解約は違約金(中途解約補償金)を発生させるケースが多いようです。
 昨今、東京ルールが山形でも浸透しつつあります。
宅建協会などで何度となく勉強会も行っており、仲介の不動産業者を通じて貸主にも理解されつつあります。
 このため、貸主や不動産業者の中には、敷金1ヶ月、礼金1ヶ月とし、故意過失が原因でなければ、この1ヶ月の礼金で原状回復を行っているところも増えてきました。
敷金の1か月分は、家賃滞納時に充当する本来の敷金の意味合いが強くなっています。
ただ、一方ではまだまだ昔ながらの精算方法をとっている貸主や不動産業者が存在するのも事実で、宅建協会の不動産相談日などに、退去時精算についての相談も少なくありません。
私も地元宅建協会の理事などをしておりますが、立場が立場だけに、中立である敷金診断士というスタンスの難しさを痛感しております。
 
敷金問題研究会 九州地区委員会 幹事委員 敷金診断士 平田 亮二
 
■  福岡地区において特有だと思われる敷金等(敷引き)の問題
原状回復の費用は、個々のケースによりさまざまですが、民法の基本である「過失責任」に基づく精算がなさなければならないと考えます。
例えば関東地区では、「敷引き」などの特約はなく殆んど実費精算です。ところが、大阪・神戸・京都などの近畿地区や福岡県内では殆んど敷引きで、福岡地区では、ちょっと前まで8割程度あったようです。その敷引き特約では、保証金引き・解約引き・償却・補修費分担金・設備消耗費などあるようです。
一般に「敷引き」とは、普通に通常にお部屋を使っても、敷金から一定額を差し引く契約(分かりやすく言うと敷金は返しませんということ)です。さらに損傷がひどい場合は別途実費請求となっています。そして、一定額を差し引く契約ということで、その差し引いた内訳について具体的な修繕の見積書は明示されません。なかには、「不利益条項特約です。」と記載されていることもあります。そもそも借主に不利益と分かっていながら契約をすること自体が、おかしな話なのです。
実際にあったことですが「敷引額の全部を修繕費に使うとはどこにも書いてないでしょ。何に使おうがこっちの勝手でしょ」って言った不動産屋さんもいましたし、「敷引きは地域性」という不動産屋さんもおられます。
このようなことから福岡地区では敷金トラブルの多い理由が存在すると思いますが、その地域性について敷金問題を考えてみましょう。


▼  敷引きの敷金精算について
〔一般的な敷引きを例として、家賃60,000円の場合〕

敷金240,000円(家賃の4ヶ月分)、敷引割合 退去時家賃の3ヶ月分(180,000円)

解約通知の際、特に故意・過失等がない場合には、鍵は郵送または持参して管理会社へ返却するように説明され、退去立会いはしない。退去後に転居先へ敷金精算書が送付される。内容は、敷金240,000円−敷引180,000円=返金60,000円の簡単な記載のみで、修繕工事内訳の見積書は提示されません。なかには返金60,000円から鍵交換費用や室内クリーニング代などさらに差し引かれるケースもあるようです。

▼ 家賃等の設定について
全国と比較しても一般賃貸住宅の賃料等の設定について何ら変わりありません。
▼  敷引き特約の性質について

  1. 謝礼
  2. 自然損耗の修繕費用
  3. 更新料の免除の対価
  4. 契約終了後の空室賃料
  5. 賃料を低額にする代償 ・・など。

しかし、1. 謝礼を賃借人だけが支払う合理的理由はない
2. 自然損耗の修繕費用を賃借人に負担させる条項は消費者契約法10条で無効
3. 更新拒絶しないことの対価といわれる更新料の支払自体に合理性はない
4. 空室賃料を賃借人が負担する理由は全くない
5. 賃料が低額にされているかどうかも全く不明であること、敷引金が賃料だとすると居住期間の違いによって極端に実質賃料が異なってきて不合理であることから、賃借人に敷引金を負担させることに正当な理由はなく、賃借人に対し一方的に不合理な負担を強いているものといわざるを得ない

 その他、賃借人に賃料に加えて敷引金の負担を強いることに正当な理由があることを裏付ける要素はなく、さらに賃貸事業者と消費者(賃借人)の交渉力の差からすれば、消費者(賃借人)の交渉力によって敷引特約自体を排除させることは困難であり、賃貸事業者が消費者(賃借人) に敷引き特約を一方的に押し付けている状況にある。

近時、関西を中心に敷引き特約は10条にいう「信義則に反し消費者の利益を一方的に害するものであり無効である」と判示され福岡地区においても敷引き特約は無効との裁判例も出されているようです。

このようなことから最近では、消費者(賃借人)の意識も高まり「どんな補修にいくらかかったのか納得したうえで支払いたいので第三者の評価を」というお問い合わせも増えてきました。先日、敷引きの事案で立会調査した依頼者(賃借人)から連絡あり、「敷金は全額返金します。とのことで管理会社より回答ありました」という一報を受けました。

是正される不動産屋さんも少しずつではありますが改善されているようですので、業界の健全な発展に期待いたします。

CSR(企業の社会的責任)が問われている昨今です。コンプライアンスに対する認識とご理解により、判例・ガイドラインなどに沿った円満な解決をお願い申し上げます。

 
 
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