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岡田 文徳 氏 
大家のための資産承継コーディネーター
株式会社ディメーテル 代表取締役社長


第2回 これからの相続対策はここまで考えよう!
第1回 あなたの相続対策は間違いだらけ!?

■■ 第2回 これからの相続対策はここまで考えよう!

第1回目では、今までの相続対策についてお話をしてきました。
・相続税を減らすために税理士等に相談して対策を講じた。
・どの資産を誰に承継させるかを遺言書に記載した。
・納税するための資金を用意した。
ここまで対策を講じていない皆様は、資産の現状、家族構成をふまえた上で、しっかり考えることをオススメします。

さて、これ以上何が必要であるのか?
まず、我が国の現状から把握していく必要があります。
我が国は高齢化社会であり、今後、超高齢化社会になると言われています。医療は発達し、「平均寿命」はさらに伸びると言われているからです。

一方で、厚生労働省が「健康寿命」という単語を発表しています。「健康寿命」とは、健康で生活することができる年齢と定義されています。つまり、「健康寿命」と「平均寿命」との間に差が生じることになります。この差は、約10年と言われています。この差が生じる期間は、日常生活に制限のある生活を送る期間となります。
例えば、足が悪い、認知症などが挙げられます。日常生活に制限のある生活になるため、本人が所有している資産の管理を次世代に行ってもらいたいと考える方もいると思います。

その中でも、認知症などにより判断能力が低下すると、大変な状況になります。
民法では、契約は双方の合意によって、形成されるとされています。認知症のように判断能力が低下してしまうと、合意することが難しくなります。すると、契約を締結することができなくなります。
契約など自分には関係ないと考えている皆様も多くいらっしゃると思いますが、大いに関係があります。
例として、
・銀行の預金を下ろすことができなくなる。
・自宅を含む不動産は何もできなくなる。
などがあげられます。
特に、不動産は、契約事項ばかりです。従って、賃貸している不動産オーナーの判断能力が低下してしまうと、契約できなくなるので、何もできなくなってしまいます。
旧民法下では、「隠居」という形で条件はありますが、生前中に相続することが認められていました。しかし、現民法下では、「隠居」は法的に認められておりません。

さて、判断能力が低下して、何もできなくなる状況を回避するには、
(5)判断能力が低下した時のために対策を講じる。
本コラムで話している対策とは、きちんと契約書に落とし込むということです。
このように判断能力が低下することまで考えて対策を講じている人は、非常に少ないのではないでしょうか?
ここまで対策を講じていれば、相続対策の達成度80%です。

まだ、何か必要でしょうか?
総務省統計局の統計データによれば、我が国では、1世帯の人数が減少しています。2015年のデータによると、1世帯当たり2.38人です。
つまり、単身者世帯が増加しており、二、三世代で同居している家族が少ないことを意味しています。
この場合において、相続が生じたら、どうなるでしょうか?
同居していないわけですから、コミュニケーションを密にとっていない限り、何もわからない状態です。

突然、賃貸している不動産を相続した場合はどうなるでしょうか?
賃貸している不動産の状況、管理方法、これまでの経緯、賃貸のノウハウ、毎月の賃料、管理会社、管理担当者など知らなければならないことが山積みです。しかし、突然相続したので、まったくわからない状態です。

このような状況になることを回避するために、
(6)承継者を事前に決定し、教育しておく。
承継者を事前に決めておき、賃貸している不動産を一緒に経営すれば、突然状況が変化しても対応できます。また、賃貸のノウハウや人脈はすぐに受け継ぐことができませんので、少しずつ承継者に受け継いでもらう必要があります。
承継者であると言われて、すでに賃貸している不動産の経営を引き継いでいる人もいると思います。ぜひ不動産の経営を続けていただきたいと思います。

ただし、注意点があります。承継者であることを口頭で言われただけではないしょうか?もしくは、暗黙の了解ではないでしょうか?本コラムで話している「承継者を事前に決める」とは、きちんと契約書に落とし込むということです。ここまで対策を講じている人は少ないのではないでしょうか?
ここまで対策を講じていれば、相続対策の達成度90%です。

あらゆる対策において、完璧なものはありません。対策後においても、状況に応じて、変化していきますので、完璧であるとは考えずに、場合によっては見直すことも考えていただきたいです。

さて、
(5)、(6)に関して、どのような方法で対策を講じれば良いのか?
その方法として、「家族信託R」という方法があります。
次回、「家族信託R」という方法についてお話ししていきます。

(注) 家族信託Rは、一般社団法人 家族信託普及協会が商標登録しています。

■■ 第1回 あなたの相続対策は間違いだらけ!?

「うちは相続対策なんて必要ないよ」と皆様考えていませんか?
本当に何もしなくて問題ないでしょうか?
一方で、「うちは相続対策したから、完璧だよ!」という皆様もいると思います。
完璧であれば、まったく問題ありません。本当に問題ないでしょうか?

そこで一度、相続対策の達成度をチェックしてみたらいかがでしょうか?
(1) 相続対策は何もしていない。
(2) 相続税を減らすために税理士等に相談して対策を講じた。
(3) (2)の対策を講じた上で、どの資産を誰に承継させるかを遺言書に記載した。
(4) (2)、(3)の対策を講じた上で、納税するための資金を用意した。
結果はいかがでしょうか?
一つ一つ解説していきます。

(1) 相続対策は何もしていない。
残念ながら、相続対策の達成度0%です。稀に相続対策をする必要がない方もいらっしゃると思いますが、多くの方は相続対策が必要になります。資産の現状、家族構成をふまえた上で、しっかり考えることをオススメします。
また、相続放棄をしたほうが良いケースもあるでしょう。相続放棄をしたほうが良い場合には、必ず相続人に話をしておくべきです。

(2) 相続税を減らすために税理士等に相談して対策を講じた。
(2)にチェックした人は多かったのではないでしょうか?
資産が基礎控除内である皆様、自宅を所有しており小規模宅地等の特例を用いることで、相続税を支払う必要のない皆様もここに属することになります。
さて、本当に相続税を減らすことだけが目的でしょうか?
世の中では、相続対策というと相続税を減らすことであるという認識があります。しかし、相続税を減らすことは相続対策の一部分にすぎません。
そのため、相続対策の達成度20%です。

また、相続税を減らすためだけに、本当にアパート、マンションを建築する必要があるのか、中古不動産を購入する必要があるのかもう一度考えていただきたいと思います。

不動産は非常に高額な買い物です。したがって、現金一括で買うことができる人は稀で、多くの人は金融機関から融資してもらい、購入します。相場からかけ離れた家賃設定や人口が少ない場所に新築し、満室にならないことが原因で、返済できなくなった場合は、どうなりますか?
抵当権に基づき、せっかくの資産が手元から無くなります。相続税を減らすことを目的として行った対策が原因で、資産がなくなり、結局相続税を支払う必要がなくなったとしたら、元も子もありません。
購入する前に、収益性も考慮した上で、購入するべきであるか否かもう一度考えていただきたいと思います。

(3) (2)の対策を講じた上で、どの資産を誰に承継させるかを遺言書に記載した。
なぜ、承継させる人を決める必要があるのか?
裁判所の司法統計によると、遺産分割裁判の75%が資産5000万円以下の場合に生じているという事実があります。理由は、簡単です。遺産を分割できないからです。相続税を支払う必要がない場合でも、遺産を分割する必要があります。例えば、遺産の中でお金は分割することができますが、自宅を所有している場合、自宅を真二つに分解することはできません。分割できないから、もめてしまうわけです。そこで、あらかじめ遺言書によって資産の承継先を指定していれば、もめる可能性を限りなく少なくできます。ただし、注意点があります。
・ 相続人全員が合意すれば、遺言書とは異なる方法で分割することができます。本人の意思が反映されないこともあります。
・ 不動産の場合、複数人で共有状態になると、売却、修繕など判断が必要になる際に、共有者の合意が必要となります。相続時点でもめることはなくとも、もめる種を残すことになります。
なるべく、共有状態にすることは避けることをオススメします。
ここまで対策を講じていれば、相続対策の達成度40%です。

(4) (2)、(3)の対策を講じた上で、納税するための資金を用意した。
なかなか(4)まで対策を講じている人は少ないのではないかと思います。
なぜ、納税するための資金を用意する必要があるのか?
相続税は原則として、金銭で支払う必要があります。金銭がない場合には、遺産を売却して金銭を用意する必要があります。所有している不動産を納税期日までに希望の価格で売却することができるかどうかは不明です。ですから、前もって納税するための資金を用意する必要があります。
今までであれば、(4)まで対策を講じていれば「ほぼ完璧」でした。
しかし、時代は常に変化していきます。
ですから、ここまで対策を講じていれば、相続対策の達成度60%です。

さて、これ以上何が必要であるのか?
次回は、時代の変化に即した「認知症対策」、「承継者対策」についてお話ししていきます。
 
 
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